バランスディスクにくし

ストレッチと筋トレのコンディショニングラボに定期的に通っている。そこのトレーニンググッズで、1番強烈なのが「バランスディスク」というもの。バランスボールを小型化、平らにした感じ。直径はフライパンぐらいで、ふっくらしたゴム製の円盤だ。

肩幅ほどの間隔をおいて2つ並べ、片足ずつ乗せる。そしてスクワットをする。

あらゆる瞬間に、足首がプルプルガクガクする。気を抜くとすぐ、ディスクを踏みすぎて、踏んだ方向に転びそうになる。足首を前後左右、均等に緊張させつつゆっくり膝を曲げる。ふるえながらスクワットすると、地上とは比べ物にならぬほど疲れるのであった。

バランスディスク、壊れないかな〜。空気が抜けちゃえばいいのに。

先生が目をそらした隙にぷしゅーと穴を開けよう。…すぐに空気が抜けてバレるか…。そうだ、弁だ。漫画「ブラックジャック」で、縦隔気胸の患者の気管のどこに空気の抜ける穴があいてるのか見つからないが、実は穴が弁になっていた、という話がある。

つまり、バランスディスクも、弁状に穴を開ければ、空気がすぐには抜けず、バレにくいのではないか。弁のかたちで穴を開けるには彫刻刀の平刀がいいだろう。少しずつ斜めに刃を差し込み慎重に穴を開ける。えぐった部分を切り取らず、弁のフタとして残す。私が使うときはフタの上に足を乗せて押さえながら使えば良い。空気は徐々に抜けるので、私の利用時間と関係ないときにディスクはぺちゃんこになる。

「ディスク、駄目になるのが早いなあ」故意に穴を開けられたとは夢にも思わない先生は、「こんなに劣化がはやいなら、ディスクを買いなおすのは、やめとこ」と思う。事件は発覚することなく終わる…。

 

という、しょうもない妄想話を先生に話しながらトレーニングしてたら、先生が微笑とともに「それ、ブログに書いたらどうですか」と言うので書いた。〈おわり〉

 

追伸

彫刻刀で、弁を作りながら穴を開けられるかと言うと、多分無理である。